
中学生になると、授業のスピードが上がり、宿題や提出物も増えます。

その中で ADHDの特性(集中が続きにくい・忘れ物が多い・切り替えが苦手 など) があると、「勉強しようと思っているのに進まない」「やる気がないように見える」といった悩みが起きやすくなります。
ただ、勉強がうまくいかない理由は、根性や性格の問題だけではありません。
やり方・環境・サポートの形が合っていないだけで、テスト勉強も宿題もグッと進みやすくなります。
この記事では、ADHDの中学生がつまずきやすいポイントをわかりやすく解説します。
※ADHDの特性については、厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」や
国立精神・神経医療研究センターの情報を参照しています。
~この記事で分かること~
・家でできる勉強法(短時間の区切り方、手順化、見える化)
・教科別の工夫
・親の声かけ
・学校での配慮の相談
・さらに 塾・家庭教師(家庭教師の銀河など)を使う場合の選び方
ADHDの中学生が勉強で困りやすい理由
ADHD(注意欠如・多動症)は、脳の働き方の特徴のひとつです。
本人の努力不足というより、集中・忘れやすさ・切り替えの部分で、勉強がやりにくくなることがあります。
中学生は、小学生の頃よりも「勉強が進まない原因」が表に出やすい時期です。理由はシンプルで、やることが一気に増えるからです。
- 授業のスピードが速くなる
- 教科が増えて、覚える量が増える
- 宿題や提出物が増える
- テスト範囲が広くなる
- 部活や委員会で帰宅が遅くなる
この環境の変化に、ADHDの特性が重なると、本人も家族もつらくなりやすいです。
ADHDの特性で起きやすい「勉強のつまずき」
ここでは、よくある困りごとを「勉強の場面」に当てはめて説明します。
集中が続きにくい
授業や家庭学習で、最初はやる気があっても途中で別のことに気が向きやすいです。
- 机に座っているのに、手が止まる
- ノートを取っているうちに話が入らなくなる
- 少しの物音や通知が気になってしまう
※「集中できない」には、本人の気持ちだけでなく、周りの刺激(音・目に入る物・スマホ)も強く関係します。
忘れやすい・抜けやすい
覚える力が低いというより、覚えた内容を思い出すタイミングで抜けやすいことがあります。
- 宿題をやったのに出し忘れる
- プリントをなくす
- 持ち物を忘れる
- テストで「わかっていたのにミスした」が起きやすい
段取り(手順)が立てにくい
中学生の勉強は、「何から始めて、どこまでやるか」を自分で決める場面が増えます。
この段取りが苦手だと、勉強が止まりやすくなります。
- ワークを開くまで時間がかかる
- 量が多いと、どこから手をつけるか迷う
- 予定が立てられず、直前に焦る
気持ちの切り替えが難しい
切り替えが苦手だと、始めるのも終えるのも大変です。
- ゲームや動画をやめられない
- 勉強を始めるまでに時間がかかる
- 一度気が散ると戻りにくい
「やる気がない」ように見えるのに、本人も困っている
保護者から見ると、こう感じやすいです。
- 「やれって言わないとやらない」
- 「言っても動かない」
- 「すぐ忘れる」
ただ、ADHDの子は、やりたくないよりも、やり方が合っていなくて進められないケースがよくあります。
とくに中学生は、周りと比べやすい時期なので、失敗が続くと自信が落ちやすいです。
- 「どうせ無理」と思ってしまう
- 叱られるのが怖くて、逃げたくなる
- 苦手を見せたくなくて、黙り込む
この状態になると、勉強以前に「机に向かうこと」自体がしんどくなります。
勉強の悩みは、生活の疲れともつながる
中学生は忙しいので、睡眠不足や疲れが重なると、誰でも集中しにくくなります。
ADHDの特性がある場合は、その影響がより出やすいです。
- 寝不足でミスが増える
- 疲れていると、切り替えがさらに難しくなる
- イライラして親子げんかになりやすい
だからこそ、勉強の工夫は「勉強だけ」ではなく、環境や生活とセットで考えるのが大事になります。
勉強が進まない原因は「やる気」だけではない
「やる気がないから勉強できない」と見える場面でも、実は中身が違うことが多いです。
ADHDの中学生の場合、勉強が止まる原因は、気持ちよりも 脳の働き方のクセ と 勉強の作り方 にあります。
ここでは、家庭でよく起きる「止まるポイント」を、わかりやすく分けて説明します。
気が散りやすいのは、刺激に引っ張られやすいから
ADHDの子は、周りの刺激に反応しやすいことがあります。
刺激というのは、大きな音や派手なものだけではありません。
- 机の上に置いた漫画
- 部屋にあるゲーム機
- スマホの通知
- 家族の会話
- 目に入る小物やポスター
- ちょっとした物音
本人は「気をそらそう」としているわけではなく、意識がそっちに向いてしまうことがあります。
その結果、勉強はこういう形で止まります。
- 問題を開いたのに、手が動かない
- 1問解くのに時間がかかる
- 途中で別のことを考え始める
- 一度止まると戻れない
このタイプには、「気合で集中しよう」よりも、刺激を減らす方が効きます。
「何をすればいいか」が見えないと、動けなくなる
中学生の勉強は、やることが多いぶん、頭の中が混みやすいです。
ADHDの特性があると、やるべきことが多いほど、最初の一歩が出にくくなります。
たとえば、こんな場面です。
- 「今日はテスト勉強しなさい」と言われた
- ワークも、プリントも、ノートもある
- どこからやればいいかわからない
- 迷っているうちに時間が過ぎる
- 気づいたら何もしていない
この状態は、サボりではなく、頭の中で順番が作れない状態です。
だから、言葉だけで「やりなさい」と言っても、本人は動けません。
ここで必要なのは、努力の増量ではなく、手順の見える化です。
量が大きく見えると、最初から疲れてしまう
ADHDの子は、勉強の量が「かたまり」で見えると、しんどくなりやすいです。
- ワーク1冊
- テスト範囲のページが10ページ以上
- 英単語が100個
- 提出物がまとめて出る
こういう時に、頭の中がこうなります。
- 「無理だ」
- 「終わらない」
- 「やっても追いつかない」
そして、始める前から疲れてしまい、逃げたくなります。
ここでは、勉強量を「小分け」にする工夫が必要です。
量を減らすのではなく、見え方を変えるのがポイントです。
「できた感」が少ないと、続かなくなる
ADHDの子は、好きなことなら集中できる場面がある一方で、勉強のように成果が見えにくいことは続きにくいです。
- やっても点が上がらない
- 間違いを直してもまたミスする
- 覚えたつもりなのに忘れる
- 叱られることだけ増える
こうなると、本人の中で勉強が「苦しいだけのもの」になります。
すると、やる気の問題ではなく、気持ちを守るために避ける形になります。
だから、勉強の中に「できた」を入れる工夫が必要です。
- 短時間で終わるタスクを作る
- チェックを付けて進みを見えるようにする
- できた所を言葉にして残す
こうした積み上げが、続く勉強につながります。
先延ばしは、怠けではなく「始め方が難しい」ことが多い
ADHDの子が先延ばしをする時、よくあるのはこの流れです。
- 何をすればいいか見えない
- 手をつけるのが怖い
- 量が大きく見える
- 失敗したくない
- だから後回しになる
この時に必要なのは、説教よりも、始め方を軽くすることです。
- まず机に座るだけ
- 教科書を開くだけ
- ワークの1問だけ
- タイマーを3分だけ
こういう「小さすぎる一歩」が、実は一番効きます。
本人の努力が足りないのではなく、やり方が合っていない
ここまでの内容をまとめると、勉強が進まない理由は、よくこの3つに分かれます。
- 周りの刺激が強くて、集中が続かない
- やることが見えなくて、最初の一歩が出ない
- 量が大きく見えて、気持ちが折れる
つまり、必要なのは「頑張れ」ではなく、勉強を進めやすい形に作り直すことです。
次からは、そのためにまずやるべき「環境づくり」を具体的に紹介します。
まず整えるべきは“勉強の形”より先に“環境”
ADHDの中学生の勉強は、「気合」よりも 環境 の影響が大きいです。
理由はシンプルで、環境に刺激が多いと、勉強法がどれだけ良くても途中で止まりやすいからです。
ここでは、家でできる環境づくりを、やりやすい順にまとめます。
全部を完璧にやる必要はありません。効きやすい所からで大丈夫です。
机の上は「今やる物だけ」にする
机の上に物が多いと、それだけで集中が切れます。
ADHDの子は特に、視界に入った物に意識が引っ張られやすいので、机はシンプルが強いです。
おすすめの机の上
- 今日使う教科書(1冊)
- 今日使うノート(1冊)
- 筆記用具
- タイマー(または時計)
それ以外は、見えない場所に寄せます。
やり方のコツ
- 「片づけなさい」より「机の上、今日の分だけ残そう」が通りやすい
- 収納がない場合は、紙袋や箱でもOK
- 片づけは毎回ゼロにしなくていい。勉強の時間だけでも減らす
スマホは「自分の意思」ではなく「仕組み」で遠ざける
スマホが近くにあるだけで、気が散る子は多いです。
通知が来なくても、スマホがあるだけで気になることがあります。
ここで大事なのは、「意志の力で我慢する」形にしないことです。
仕組みで距離を作ったほうが、ケンカになりにくいです。
おすすめの方法
- 勉強中はスマホをリビングに置く
- 充電場所を勉強机から遠くする
- 可能なら保護者が一時的に預かる
- 通知を切るより、物理的に距離を取る
よくある失敗
- 机の上で裏向きにする
- ポケットに入れる
- 手の届く位置に置く
この距離だと、結局気になってしまう子が多いです。
勉強場所は「自室」だけにこだわらない
自室でうまくいかない子は、場所を変えるだけで進むことがあります。
とくにADHDの子は、部屋に好きな物が多いほど、意識が散りやすいです。
場所の候補
- リビングの一角
- ダイニングテーブル
- 家族の目が届く場所
- 静かな時間帯の塾の自習室(使えるなら)
「リビングだと落ち着かない」と思う場合でも、逆に 見守りがあるほうが進む子 もいます。
音が気になる子には「音の扱い」を決める
音に敏感な子は、家の生活音だけで疲れます。
ただし、静かすぎると逆に落ち着かない子もいます。
音の工夫
- 生活音が気になる → イヤホンや耳栓を試す
- 静かすぎると落ち着かない → 一定の環境音を流す
- 家族で「この時間は声のトーンを少し下げる」を共有する
ポイントは、毎回変えるのではなく、本人に合う形を決めて固定することです。
イスと姿勢が合わないと、集中が切れる
意外と見落としがちですが、イスが合っていないと、それだけで集中が続きません。
チェックする点
- 足が床に付くか(ぶらぶらしていると落ち着きにくい)
- 机が高すぎないか
- 長時間座る前提のイスになっていないか
足が床に付かない場合は、足置きになる箱や台を置くだけでも変わります。
勉強前の「準備の手間」を減らす
ADHDの子が止まりやすいのは、勉強内容だけでなく、始めるまでの準備です。
- 教科書を探す
- ノートがどこにあるかわからない
- プリントがぐちゃぐちゃ
- 鉛筆が見つからない
この準備で疲れてしまうと、勉強に入れません。
準備の仕組み
- 教科ごとにクリアファイルを分ける
- ワーク・ノートはセットで置く
- 机の近くに「勉強セット箱」を作る
- タイマーを決まった場所に置く
勉強は「始めたら勝ち」になりやすいので、始めるまでのハードルを下げるのが効果的です。
環境づくりは「親子げんか」を減らすためでもある
環境が整うと、次の変化が起きやすいです。
- 「やりなさい」と言う回数が減る
- 机に座るまでの時間が短くなる
- 勉強が途中で止まっても戻りやすくなる
- 親子げんかが減る
勉強の工夫を入れるのは、その後で十分間に合います。
環境でつまずきを減らせると、次の章の勉強法が効きやすくなります。
ADHDの中学生に合いやすい勉強法
環境を整えたら、次は「やり方」です。
ADHDの中学生に合いやすい勉強法は、共通点があります。
- 短くする(長時間は続きにくい)
- 小さくする(量が大きいと止まりやすい)
- 見えるようにする(頭の中だけで管理しない)
- 回数を増やす(一発で覚えるより、何度も触れる)
ここでは、家で取り入れやすい「基本セット」を紹介します。
タイマーで区切る(短時間×くり返し)
ADHDの子は、「終わりが見えない作業」が苦手になりやすいです。
タイマーで終わりを作ると、始めやすくなります。
おすすめの区切り方
- 5分 → 2分休憩
- 10分 → 3分休憩
- 15分 → 5分休憩
最初から25分など長めにすると、途中で止まる子も多いので、短めからが安全です。
ポイント
- タイマーが鳴ったら休んでいい(ここが大事)
- 休憩はスマホより、軽い飲み物・トイレ・ストレッチが向きやすい
- 1回で終わらせようとしない。回数で積む
「今日の勉強は10分だけ」と決める日があっても大丈夫です。
ゼロの日を減らすほうが、結果的に伸びます。
最初の一歩を小さくする(始めるハードルを下げる)
ADHDの子が一番止まりやすいのは、「始める瞬間」です。
だから、最初の一歩は小さければ小さいほど効きます。
例
- 教科書を開くだけ
- ワークの1問だけ
- 英単語を3個だけ
- ノートに日付を書くだけ
- タイマーを押すだけ
一歩が小さいと、「思ったよりできた」が起きやすいです。
そこから自然に続くこともあります。
やることを“紙に出す”(頭の中で管理しない)
ADHDの子は、頭の中だけで予定や順番を管理するのが大変なことがあります。
だから、紙に出して見える形にします。
おすすめの形
- 今日やることを3つだけ書く
- 1つを終えたらチェックを付ける
- 終わった物は線で消す
やることが多い日は、全部を書こうとすると逆に増えて見えます。
まずは 3つだけ が効きやすいです。
書き方の例(こうすると動きやすい)
- 英語:単語10個
- 数学:ワーク2ページ
- 社会:教科書2ページ音読
「テスト勉強」みたいに大きい言葉だと止まりやすいので、行動が見える形にします。
“手順メモ”を作る
毎回同じ所で止まる子には、手順を固定すると強いです。
頭で考える負担が減って、勉強に入れます。
例:ワークをやる手順
- 今日やるページを決める
- タイマーを10分にする
- できる所だけ先にやる
- わからない所は印を付けて飛ばす
- 終わったらチェックを付ける
これを紙に書いて机に置くだけでも、迷いが減ります。
“できない所から”ではなく“できる所から”入る
真面目な子ほど、苦手から潰そうとして止まりやすいです。
ADHDの子は特に、最初に引っかかると、そのまま止まりがちです。
おすすめの入り方
- できる問題を先に解く
- 知っている単語からチェックする
- 計算が簡単な所から始める
勉強は、勢いがつくと進みやすいです。
最初の数分で「進んだ感」を作るのがコツです。
暗記は「長く」より「短く何度も」
ADHDの子は、長い暗記時間が苦手になりやすいです。
暗記は短く、回数で積むほうが合いやすいです。
例
- 英単語:10個を3回
- 社会:用語5つを2回
- 理科:図を1枚だけ見て説明する
一回で全部覚えようとすると、疲れて終わります。
覚えるのは回数で大丈夫です。
自分に合う「ほめ方」を決める
ADHDの子は、できない経験が続くと自信が下がりやすいです。
だから、ほめ方も工夫すると伸びやすいです。
ほめやすいポイント
- 机に座れた
- タイマーを押せた
- 1問できた
- 途中で止まっても戻れた
- 提出物をカバンに入れられた
点数だけを目標にすると遠く感じます。
行動を積み上げるほうが、結果的に点数が上がりやすいです。
うまくいかない日の“逃げ道”も決めておく
ADHDの子は、調子の波が出ることがあります。
うまくいかない日に「ゼロに戻る」形になると、次の日も止まりやすいです。
だから、うまくいかない日の最低ラインを決めます。
最低ライン例
- 3分だけタイマー
- 教科書を開いて1行読む
- 今日やることを紙に書くだけ
この最低ラインがあると、ゼロの日が減って安定します。
宿題が終わらない・提出物が遅れる時の対処法
ADHDの中学生でよくある悩みが、宿題や提出物です。
勉強ができる・できない以前に、ここでつまずくと、先生から注意され、家でも叱られやすくなります。
すると本人は自信をなくして、さらに動けなくなる流れになりがちです。
宿題や提出物は、才能よりも 仕組み の問題で改善しやすい分野です。
ここでは、家でできる具体策をまとめます。
①宿題は「量」ではなく「工程」で分ける
宿題が終わらない子は、最初から「全部やる」で考えてしまい、手が止まりやすいです。
そこで、量ではなく工程で分けます。
たとえば「ワーク4ページ」なら、こう分けます。
- 1ページ目の問題を解く
- 1ページ目の丸つけをする
- 直しをする
- 2ページ目に入る
この分け方にすると、途中で止まっても「どこまでやったか」が見えます。
量で分けるより、達成感が出やすいです。
家で使いやすい声かけ
- 「今日は2ページやりなさい」より
- 「まず1ページ目を解いて、丸つけまでやろう」
②宿題の「開始」を毎日同じ形にする
宿題が苦手な子は、毎回始め方が違うと迷います。
だから、開始を固定します。
例:帰宅後の流れ
- カバンを置く
- 宿題プリントを机に出す
- タイマーを10分
- できる所だけ進める
- 終わったらチェック
やり方を固定すると、「考える量」が減ります。
ADHDの子はここがとても大事です。
③宿題が多い日は「優先順位」を一緒に決める
中学生は、宿題が重なる日があります。
全部を同じ重さで扱うと、最初から止まります。
優先順位は、シンプルにこの順で決めると動きやすいです。
- 明日必ず出す物
- 提出日が近い物
- 量が多い物(早めに分けて着手)
- 後回しにできる物
本人に全部任せると迷うことがあるので、最初だけ一緒に決めるのがコツです。
④提出物は「やる」より先に「なくさない仕組み」
提出物が出せない理由は、宿題をやっていないだけではありません。
- プリントが見つからない
- 終わったのに、どこに置いたかわからない
- カバンに入れ忘れる
- 出すのを忘れる
ここは勉強法ではなく、保管と動線の問題です。
おすすめの仕組み(簡単で効きやすい)
- 提出物専用のクリアファイルを1つ作る
- 提出物は全部そこに入れる
- カバンに入れるのは前日の夜か朝のどちらかに固定する
- 「提出物は玄関に置く箱に入れる」など置き場所を決める
ポイントは、毎回同じ場所です。
探す時間が減るだけで、親子げんかが減りやすいです。
⑤“出したかどうか”を見える形にする
ADHDの子は、頭の中の記憶だけで管理するのが苦手なことがあります。
そこで「出した」を見えるようにします。
やり方
- 提出物リストを紙に書く
- 出したらチェックを付ける
- 毎日同じ場所に貼る(冷蔵庫、机の前など)
先生から返されたら、チェックを外すのではなく、「返却」の欄を作ると混乱が減ります。
⑥「忘れた」「出せなかった」日の回復手順を決める
忘れた日は、親子で気まずくなりがちです。
でもそこで責めると、本人は隠したくなります。
だから、忘れた日用の回復手順を決めます。
回復手順の例
- 忘れたら、まず先生に一言伝える
- 次の日に必ず持っていく
- 家では、置き場所を見直して一つだけ改善する
ここで大事なのは、「怒る」ではなく、「仕組みを直す」に戻すことです。
⑦宿題が進まない日の“最低ライン”を作る
疲れている日、気分が落ちている日もあります。
そういう日にゼロになると、翌日も止まりやすいです。
宿題が進まない日は、最低ラインを決めます。
最低ライン例
- 宿題を机に出す
- 1問だけやる
- 丸つけだけする
- 提出物をファイルに入れるだけ
この最低ラインを守れると、「できなかった」ではなく「少しできた」が残ります。
テスト勉強がうまく進むやり方(2週間〜当日の流れ)
ADHDの中学生がテストでつまずきやすいのは、勉強の内容だけではありません。
「いつから始めて、何を、どれだけやるか」を自分で決める場面が増えるからです。
ここでは、テスト2週間前から当日までを、迷いにくい流れで作ります。
ポイントは、完璧な計画ではなく、止まらない形にすることです。
テスト2週間前:まずは「範囲」を小さくして見える化
最初にやるのは、気合を入れることではなく、範囲を見える形にすることです。
やること
- テスト範囲表を机の前に置く
- 教科ごとに「やる物」を3つ以内にまとめる
例:- 数学:教科書・ワーク・学校プリント
- 英語:教科書・ワーク・単語帳
- 社会:教科書・ワーク・一問一答
「テスト勉強」という大きい言葉だと止まりやすいので、物で分けて、やることを減らします。
テスト2週間前:1日分は「15分×2回」から作る
ADHDの子は、最初から長時間で組むと止まりやすいです。
まずは短い形で作ります。
おすすめの基本形
- 15分 × 2回(休憩あり)
- 10分 × 3回でもOK
ここで大事なのは、1回の中身をさらに小さくすることです。
例:数学15分
- 1ページのうち、できる問題だけ
- 間違えた所に印を付ける
- 直しは次の回に回してもいい
短い回数で積み上げると、「続く形」になりやすいです。
テスト10日前〜1週間前:ワークは「1周目」を早く終える
ワークを丁寧にやりすぎて、1周目が終わらない子が多いです。
ADHDの子は特に、「途中で引っかかる」と止まりやすいので、1周目は速さを優先します。
1周目のやり方
- できる所を先に進める
- わからない所は印を付けて飛ばす
- まず最後まで一度触れる
ここでの狙いは、完璧ではなく「全体をつかむ」です。
全体が見えると、テスト直前の不安が減ります。
テスト1週間前:間違えた所だけを回す(2周目)
2周目は、全部をやり直すのではなく、間違えた所だけを回します。
やること
- 1周目で印を付けた問題だけやる
- できたら印を消す
- まだできない問題は、さらに別の印にする
これをすると、やる量がどんどん減っていきます。
ADHDの子は「減っていく感覚」があると続きやすいです。
暗記(英単語・社会・理科)は「短い反復」にする
暗記は、長時間やろうとすると集中が切れやすいです。
短く何度も触れる形が合いやすいです。
例:英単語
- 10個だけ → 3回
- 書くのは全部ではなく、間違えた単語だけ
例:社会
- 用語を5つだけ → 説明できるか確認
- できない所だけ、次の日にもう一回
「100個を一気に覚える」より、毎日短い回数を積む方が点につながりやすいです。
テスト3日前:やることを減らす(増やさない)
直前になると不安で、やることを増やしてしまいがちです。
ADHDの子は、ここで増えると混乱して止まることがあります。
テスト3日前からは、やることを減らします。
やることの例
- ワークの間違い直しだけ
- 苦手単元だけ
- 覚えにくい暗記だけ
「新しい問題集」は増やさない方が安定します。
やる物を絞ったほうが、頭がまとまりやすいです。
テスト前日:勉強よりも「当日のミスを減らす準備」
前日は、詰め込みすぎると疲れて当日に響きます。
ADHDの子は、睡眠不足や焦りでミスが増えやすいです。
前日にやること
- 明日の持ち物を全部まとめる
- 時計・筆記用具・定規などを確認
- 早めに寝る時間を決める
- 勉強は短く(暗記の見直し程度)
前日も「短時間の勉強」で十分です。
当日に元気があるほうが点が取りやすいことが多いです。
当日:見直しは「やり方」を決めておく
「見直ししなさい」と言われても、何をすればいいかわからない子がいます。
見直しは、型を決めるとミスが減ります。
見直しの型(例)
- 数学:計算の符号(+-)だけチェック
- 数学:答えの単位を見る
- 英語:三単現のs、過去形のedを見る
- 国語:記号問題の選択肢を読み直す
全部を見直すより、ミスが出やすい所だけを見るほうが効果が出やすいです。
ADHDの教科別の工夫【つまずきポイント別】
ADHDの中学生は、勉強そのものが苦手というより、ミスの出方 や 止まり方 に特徴が出やすいです。
だから、教科ごとに「よく起きるつまずき」を先に知って、対策を当てます。
ここでは、教科別に「ありがちな困りごと」と「効きやすい工夫」をセットで紹介します。
数学:計算ミスが多い・途中式が飛ぶ時
よくあるつまずき
- 途中式を飛ばして答えだけ書く
- 符号(+-)のミスが多い
- 問題文を最後まで読まずに手を動かす
- 途中で別のことを考えて、計算がずれる
効きやすい工夫
① 途中式は「書く場所」を決める
ノートの左に途中式、右に答え、のように置き場を固定すると、飛びにくくなります。
② 計算ミスの型を1つだけ決める
全部を直そうとせず、まずは「符号だけ見る」「数字の写し間違いだけ見る」など、チェックを一つに絞ります。
テストの見直しでも使えます。
③ 1行に1つの計算
詰めて書くとミスが増えやすいです。
紙がもったいなく感じても、行を空けたほうが正確になります。
④ できる問題から始める
最初に難しい問題で止まると、そのまま動けなくなることがあります。
勢いを作ってから苦手に入るほうが進みやすいです。
国語:文章が頭に入らない・問題を読み間違える時
よくあるつまずき
- 問題文を読み飛ばす
- どこを探せばいいかわからなくなる
- 選択肢が全部同じに見えて迷う
- 記述で手が止まる
効きやすい工夫
① 先に「問い」を読む
文章を読む前に、問いを見るだけで「何を探すか」が決まります。
読む負担が減ります。
② 文章は全部理解しようとしない
国語は、必要な所を探せれば点になります。
大事な文に線を引くより、答えに関係する所だけ印をつける方が合う子もいます。
③ 選択肢は“根拠探し”で決める
感覚で選ぶと迷います。
本文のどこに書いてあるかを探して、合うものを選ぶ形が安定します。
④ 記述は「型」を作る
最初から長く書こうとすると止まります。
まずは短い型から始めます。
- 「〜だから。」「〜ため。」の形で1文だけ
- それが書けたら、必要なら1文足す
英語:単語が覚えられない・文法が混ざる時
よくあるつまずき
- 単語が入らない
- 書けない(スペルが崩れる)
- 文法のルールが頭から抜ける
- 長文で集中が切れる
効きやすい工夫
① 単語は「10個だけ」を何回も
長くやるより、短い回数が合いやすいです。
書くのは全部ではなく、間違えた単語だけが効率的です。
② 例文を丸ごと使う
文法をルールで覚えるより、例文で覚えたほうが使える子もいます。
- I play tennis.
- He plays tennis.
この2つだけでも三単現の感覚が入ります。
③ 長文は「線を引く場所」を決める
全部に線を引くと疲れます。
たとえば、最初の一文だけ、接続詞だけ、など、見る場所を絞ります。
理科:覚える量が多くて混乱する時
よくあるつまずき
- 用語が多くてごちゃごちゃする
- 図や表があると読む気がなくなる
- 計算問題で止まる
効きやすい工夫
① 図を見て「口で説明」してみる
書くより先に、口で説明できるか確認します。
言えない部分が、覚える所です。
② まとめノートは作らないほうが合う子もいる
作るだけで時間が終わり、頭に入らないことがあります。
まずはワークの問題を解くほうが点につながりやすいです。
③ 計算問題は“型”を覚える
理科の計算は、手順が決まっている問題が多いです。
公式だけでなく、解く順番をメモにすると安定します。
社会:暗記が続かない・覚えたはずが抜ける時
よくあるつまずき
- 覚える量が多くて疲れる
- 似た言葉が混ざる
- 覚えたつもりで点にならない
効きやすい工夫
① 5個だけ覚える日を作る
社会は量が多いので、少なすぎるくらいが続きます。
毎日5個でも、積み上がります。
② 覚える時は「声に出す」
読むだけだと抜けやすい子は、声に出すと残りやすいです。
③ 一問一答は“間違えた所だけ”を回す
全部を回すと終わりません。
間違えた所だけに印を付けて、そこだけ回すと量が減っていきます。
どの教科にも効く「ミスを減らす工夫」
教科が違っても、ADHDの子に効きやすい共通策があります。
- 問題を最後まで読む前に手を動かさない
- 1問ずつ区切る(まとめてやらない)
- 途中で止まっても戻れる仕組み(タイマー・手順メモ)
- 見直しは「見る場所」を決める
教科別の工夫を入れると、「できない」が「ミスが減る」に変わりやすいです。
ミスが減ると点が上がり、点が上がると続きやすくなります。
親の関わり方で変わるポイント(声かけ・褒め方)
ADHDの中学生の勉強は、本人の工夫も大事ですが、家庭の関わり方で伸びやすさが変わります。
ただし、親が頑張りすぎると、親子で疲れてしまいます。
ここでは、家庭でやりやすい形にしながら、勉強が回りやすくなる関わり方をまとめます。
責める言い方が逆効果になりやすい理由
本人が一番つらいのは、「できない」ことが続くことです。
そこに責める言い方が重なると、本人は守りに入ります。
- 口答えが増える
- 無言になる
- 隠す
- 机に向かうこと自体を避ける
この状態になると、勉強以前に「やる場」に入れません。
だから、まずは関係が壊れない言い方を優先します。
効果が出やすい声かけは「行動が見える言い方」
ADHDの子は、「勉強しなさい」のような大きい言葉だと動けないことがあります。
動けるのは、行動がはっきり見える言い方です。
動きやすい声かけ例
- 「机に座って、タイマー押そう」
- 「ワーク1問だけやってみよう」
- 「今日やることを3つ書こう」
- 「まず教科書を開こう」
- 「できる問題から始めよう」
“次に何をするか”が伝わると、最初の一歩が出やすくなります。
指示は一度に1つが通りやすい
焦ると、親は一気に言ってしまいがちです。
- 「宿題やって、提出物まとめて、明日の準備して、テスト勉強もしなさい」
これだと、本人は頭がいっぱいになって止まります。
ADHDの子は、言われた瞬間に全部を処理するのが大変なことがあります。
コツ
- ひとつ言ったら、終わるまで待つ
- 次はその後に言う
- できたら短く認める
この形だけで、衝突が減る家庭が多いです。
褒めるポイントは「成績」より「行動」
テストの点だけで評価すると、点が上がらない時期に折れやすいです。
ADHDの子は特に、「頑張ったのに怒られた」が残ると、次が動けません。
だから、点数より先に、行動を拾います。
褒めやすいポイント
- 机に座れた
- タイマーを押せた
- 1問進めた
- 間違い直しに戻れた
- 提出物をファイルに入れた
- カバンに入れられた
結果が出る前に、行動を認めると続きやすくなります。
「できた所」と「次に変える所」を分ける
注意するときに全部を直そうとすると、本人は守りに入ります。
直すのは、ひとつだけに絞るほうが効きます。
例
- できた所:「机に座れたのはよかった」
- 次に変える所:「スマホはリビングに置く形にしよう」
この順番にすると、言われる側の負担が減ります。
親も言いやすいです。
見守りは「監視」ではなく「伴走」の形が合いやすい
ADHDの子は、一人だと止まりやすいことがあります。
ただ、ずっと横にいると息が詰まる子もいます。
おすすめの見守り
- 最初の3分だけ一緒に準備
- タイマーを押す所まで付き合う
- 途中は離れて、終わったら確認
- 1回終えたら声をかける
一緒にやるのは最初だけでも、勉強に入れる子は多いです。
ケンカになりそうな時は「時間をずらす」
疲れている時は、誰でも集中できません。
ADHDの子は特に、疲れが出ると切り替えが難しくなることがあります。
- 帰宅直後は無理
- お腹が空いていると無理
- 寝不足だと無理
この時に追い込むと、親子げんかが増えます。
だから、時間をずらす判断も大事です。
ずらし方の例
- まずごはん
- 10分休憩
- その後にタイマー10分
やる時間をずらしても、ゼロよりずっと良いです。
親が背負いすぎないための線引き
親が全部やる形になると、家がずっと勉強モードになり、親子ともに疲れます。
線引きはこう考えると続きやすいです。
- 親がやるのは「仕組みづくり」
- 本人がやるのは「実行」
親は、提出物ファイルやタイマー、ToDoの紙など、土台だけ作ります。
毎日全部を管理する形にしないほうが、長く続きやすいです。
学校に相談できること(担任・学年・支援の窓口)
家庭で工夫しても、学校の場面で困りごとが続くことがあります。
中学生は教科担任制で先生が複数になり、提出物や連絡も増えます。ADHDの特性があると、ここで負担が大きくなりやすいです。
学校への相談は、「特別扱いしてほしい」という話ではなく、学習や生活を回しやすくする工夫を一緒に考えるためのものです。
相談の仕方を整えると、話がスムーズに進みやすくなります。
相談の前に用意すると話が伝わりやすい3つ
学校に相談する時、いきなり「困っています」だけだと、先生も具体策が出しにくいです。
短くてもいいので、次の3つをメモにしておくと伝わりやすくなります。
① 困っている場面(いつ・どこで)
- 授業中に板書が間に合わない
- 提出物を出し忘れる
- 宿題をやったのに持っていき忘れる
- テストでケアレスミスが多い
- 連絡帳やプリントの管理が苦手
② その時に起きること(具体的に)
- 指示が一度に多いと混乱する
- プリントをなくす
- 予定が把握できず直前に焦る
- 注意されると固まってしまう
③ 家で試して効いた工夫
- タイマーで区切ると進みやすい
- ToDoを紙に書くと動きやすい
- 提出物ファイルがあると忘れにくい
この3つがあると、学校側も「学校でできる工夫」を提案しやすくなります。
相談する相手は誰が良いか
状況によって、話す相手を選ぶと進みやすいです。
- まずは担任(入口として一番わかりやすい)
- 学年主任・学年の先生(教科担任が多い学年では調整しやすい)
- 特別支援教育コーディネーター(学校にいる場合。配慮の整理が得意な担当)
- 養護教諭(保健室の先生)(体調・ストレス面も含めて相談しやすい)
- スクールカウンセラー(気持ちの負担が大きい時、親も相談しやすい)
担任に話しづらい場合は、養護教諭やカウンセラーから入る方法もあります。
学校でお願いしやすい配慮の例
「できる・できない」を学校が判断しやすいように、お願いは具体的にします。
ここでは、比較的お願いしやすい例を挙げます。
授業中の配慮
- 指示を短く区切ってもらう(1つずつ)
- 板書の量が多い時に、要点を教えてもらう
- プリントの配布・回収の確認をしてもらう
- 席の位置を調整する(視界の刺激が少ない場所)
提出物・持ち物の配慮
- 提出期限を口頭だけでなく、黒板やプリントに残してもらう
- 提出物を出す場所を固定してもらう
- 忘れた時の再提出ルールを決める(本人が動きやすい形にする)
- プリントが多い教科は、まとめて管理できるようにしてもらう
テストの配慮(学校の方針により可否が変わることがあります)
- 問題の読み間違いが多い場合、注意点を事前に伝えてもらう
- 見直しのポイントを提示してもらう(符号、単位、設問の指示など)
- 時間配分を事前に確認してもらう
学校の事情で難しいものもあるので、まずは「困りごとを減らす工夫」から相談するのが進めやすいです。
相談の話し方(先生に伝わりやすい形)
伝え方で空気が変わります。おすすめはこの順番です。
- 困っている場面を短く伝える
- 本人が困っていることを伝える
- 家で効いた工夫を伝える
- 学校でできそうな工夫を一緒に考えたい、と伝える
例(そのまま使える形)
- 「提出物をやったのに出し忘れることが多く、本人も困っています。家では提出物をファイルに入れる形にしたら減りました。学校でも提出の場所を固定して声かけをしていただけると助かります。」
責める口調ではなく、「困りごとを減らす」方向に揃えると話が進みやすいです。
うまくいかない時の対処(話が止まる時)
相談してもすぐ変わらないことはあります。そんな時は、次の動きが役立ちます。
- 1回で全部決めようとせず、まずは 1つだけ 試す
- 2週間ほど様子を見て、合わなければ調整する
- 担任だけで難しい時は、学年や担当窓口に広げる
- 子どもが強いストレスを感じているなら、保健室やカウンセラーも併用する
学校も忙しいので、「これだけ試してみたい」と小さく提案する方が通りやすいことが多いです。
塾・家庭教師を使う時の選び方(家庭教師の銀河も含む)
家庭で工夫しても、どうしても回らない時があります。
その時に助けになるのが、塾や家庭教師などの外部サポートです。
ただし、ADHDの中学生は「有名だから」「安いから」で選ぶと、合わずにしんどくなることもあります。
ここでは、失敗しにくい見方をまとめます。
集団塾が合いやすい子・合いにくい子
集団塾が合いやすい子
- 競争やペースが刺激になって動ける
- 授業中に集中が切れても、戻れるタイプ
- 宿題やテストで自分を管理できる
集団塾が合いにくい子
- 授業が速いと置いていかれやすい
- 途中で話が飛ぶと、追いつけない
- 宿題や提出物の管理が苦手で、怒られやすい
ADHDの子は、集団が合う場合もありますが、合わない時のダメージが大きいことがあります。
合わなかったら早めに形を変える判断が大切です。
個別指導塾で見るべきポイント
個別指導といっても、中身は教室によって違います。見るべきはここです。
- 授業の進め方が決まっているか(毎回先生の気分にならないか)
- 宿題の出し方が小分けか(一気に出されないか)
- できない所の扱いが丁寧か(責める雰囲気がないか)
- 家庭との連絡があるか(学習状況が見えるか)
ADHDの中学生に合いやすいのは、授業がうまい先生より、手順が安定している教室です。
家庭教師が向きやすいケース
家庭教師は、勉強の内容だけでなく「生活の中で回す」所まで入りやすいです。
- 自室だと集中できないが、見守りがあると進む
- 教科よりも、宿題や提出物の管理で困っている
- つまずきがバラバラで、学校の授業だけでは追いつきにくい
- 勉強への苦手意識が強く、まず自信を取り戻したい
家庭教師は、勉強量を増やすためではなく、勉強が回る形を作るために使うと効果が出やすいです。
ADHDの子の家庭教師選びで失敗しにくい条件
ここはかなり重要です。体験の時にチェックすると、合う・合わないが見えやすくなります。
① 目標が「長時間勉強」になっていない
長時間を求められると、続かずに自己否定が増えます。
短時間を積み上げる方針の先生が合いやすいです。
② 先生が「できない理由」を責めない
「なんでできないの?」が多い先生は合いにくいです。
「どこで止まった?」と聞ける先生が合いやすいです。
③ 勉強の手順を固定してくれる
毎回の進め方が決まっていると、迷いが減ります。
手順メモやToDoで管理してくれる先生が強いです。
④ 宿題の出し方が小分け
ADHDの子は宿題が多いと止まります。
「これを10分で」「次はこれを5分で」のように区切れる先生が合いやすいです。
家庭教師の銀河はどんな子に向きやすいか
ここからは、家庭教師の銀河を例に、見方を具体化します。
向きやすいケース
- 「自分で勉強できるようになりたい」という方向に持っていきたい
- 勉強そのものより、家での学習習慣を作りたい
- オンラインも含めて、サポート体制がある方が安心
銀河は公式サイトでも「自立」を重視する学習法を打ち出しています。
また、料金面は「費用を明確にする」「回数制・後払い」などの説明があり、月々2万円前後から始める家庭が多い旨も掲載されています。
注意したいポイント
「家庭教師の銀河 発達障害」などで探す方も多いのですが、比較記事では 発達障害や不登校に特化した専門コースがない という指摘があります。
そのため、特性に合わせた専門的な支援を強く求める場合は、発達特性に特化したコースがあるサービスも合わせて検討した方が安心です。
体験授業(無料体験)で聞くと良い質問
体験は「先生が良さそう」で終わらせず、具体的に確認します。
- 宿題はどう出しますか?(量と区切り方)
- できない時はどう進めますか?(飛ばす/印/戻る)
- 提出物や連絡の管理も見てもらえますか?
- テスト2週間前は、どう計画を作りますか?
- 親への共有は、どのくらいの頻度ですか?
銀河の場合も、無料体験・学習カウンセリングを案内しています。
ここまでが、第10章です。
続けて 第11章「よくある不安と質問(Q&A)」 を書きます。
OK
ADHDの学習法でよくある不安と質問(Q&A)
ここでは、「ADHD 中学生 勉強法」で検索する方がよく抱える不安を、できるだけ短くわかりやすくまとめます。
家庭での対応や学校との関わりを考える時のヒントにもなります。
Q1. ADHDだと、勉強はできないのでしょうか?
できないわけではありません。
ただ、集中の続け方や段取りの立て方が合わないと、力が出にくいことがあります。
勉強の中身よりも、まずは 環境・区切り・見える化 を整えると、進みやすくなる子は多いです。
短時間を積み上げる形にすると、「少しできた」が増えて安定しやすいです。
Q2. 勉強しているのに、点数が上がりません。なぜですか?
よくある原因はこの3つです。
- そもそも勉強の回数が足りていない(短時間でも回数が必要)
- 間違えた所の直しが少ない(同じミスが残る)
- 見直しの型がなく、ケアレスミスが減らない
ADHDの子は「やったつもり」で終わりやすいので、
間違いだけを回す、見直しは見る場所を決める だけでも点が変わることがあります。
Q3. 机に座っても、すぐボーッとして進みません
この場合は「やる気」ではなく、最初の一歩が重すぎることが多いです。
- ワークの1問だけ
- タイマーを5分だけ
- 今日やることを3つ書くだけ
こういう小さいスタートにすると、動き出す子がいます。
最初から30分を求めると止まりやすいので、短く始めるのが合いやすいです。
Q4. スマホをやめられません。どうしたらいいですか?
スマホは意思の力だけで止めるのが難しい子が多いです。
対策は「我慢」より「仕組み」です。
- 勉強中はスマホをリビングに置く
- 充電場所を勉強机から遠くする
- 手の届く所に置かない
親子で揉めやすいポイントなので、「勉強中はここに置く」というルールを固定すると安定しやすいです。
Q5. 親がつい怒ってしまいます。どうしたらいいですか?
怒りたくて怒っているわけではないので、親も苦しいと思います。
対策は、言い方を変えるより先に「仕組み」を作るほうが効きやすいです。
- 今日やることを3つに絞る
- タイマーで区切る
- 提出物ファイルを作る
- 指示は1つずつにする
親が毎日管理しすぎる形にすると疲れるので、
親は土台づくり、本人は実行、の役割分けが続きやすいです。
Q6. 学校に相談すると、嫌がられませんか?
相談の仕方次第で、印象は大きく変わります。
「特別扱いしてほしい」よりも、「困りごとを減らす工夫を一緒に考えたい」という形が進みやすいです。
- どの場面で困っているか
- 家で試して効いた工夫
- 学校でできそうな工夫を相談したい
この順に短く伝えると、先生も動きやすいことが多いです。
Q7. 塾と家庭教師、どちらが合いやすいですか?
ADHDの中学生は、勉強内容よりも「回す仕組み」で差が出ます。
- 集団塾:ペースが合う子には強いが、置いていかれると苦しくなる
- 個別指導:教室によって質が違うので、手順や宿題の出し方を確認
- 家庭教師:学習習慣や提出物管理まで含めて伴走しやすい
「今困っているのが教科理解なのか、習慣や管理なのか」で選ぶと失敗しにくいです。
Q8. 本人が「どうせ無理」と言う時、どう声をかければいいですか?
この言葉は、怠けではなく、失敗が続いて自信が落ちているサインのことがあります。
効果が出やすいのは、結果ではなく行動を拾う声かけです。
- 「机に座れたのは良い」
- 「タイマー押せたね」
- 「1問できたのは前より進んだ」
小さい成功を積むと、少しずつ戻ってくる子もいます。
今日から試せる5つのチェックリスト
ここまで読んで、「やれることは色々あるけど、どこから始めればいいかわからない」と感じた方もいると思います。
ADHDの中学生の勉強は、全部を一気に変えるより、効く所を少しずつ増やすほうが続きやすいです。
ここでは、今日から試せる形にまとめます。
チェックは全部埋めなくて大丈夫です。効いたものだけ残してください。
①まず今日やるチェック(10分でできる)
- 机の上を「今日使う物だけ」にした
- スマホを手の届かない場所に置いた(リビングなど)
- 今日やることを3つだけ紙に書いた
- タイマーを5分〜15分でセットした
- できる問題から始めた
- タイマーが鳴ったら短い休憩を入れた
- 終わったらチェックを付けた(進んだ感を残した)
②1週間で効きやすいチェック(仕組みづくり)
- 提出物用のクリアファイルを1つ作った
- 宿題の始め方を固定した(例:帰宅→プリント→タイマー)
- 指示を一度に1つにした(親の声かけを短くした)
- 「最低ライン」を決めた(3分だけ、1問だけ など)
- ワークは1周目を速く終える形にした(わからない所は印)
- 間違えた所だけを回す形にした(2周目は絞る)
- 見直しの型を1つ決めた(符号、単位など)
③2週間で安定しやすいチェック(テスト対策と連携)
- テスト範囲を「教科ごとに3つ以内」にまとめた
- 1日分を「15分×2回」など短時間で作った
- 暗記は「短く何度も」にした(10個×3回など)
- テスト3日前から、やることを増やさず減らした
- 前日は勉強より、持ち物と睡眠を優先した
- 学校に相談したい困りごとをメモにまとめた
- 必要なら塾・家庭教師の体験で「宿題の出し方」を確認した
④「うまくいっているサイン」を先に決めておく
続けるためには、「変化が出ている」ことに気づくのが大事です。
点数がすぐ上がらなくても、次のサインが出ていれば進んでいます。
- 机に座るまでの時間が短くなった
- 宿題の開始が早くなった
- 提出物の出し忘れが減った
- ケアレスミスが少し減った
- 親子げんかが減った
- 「少しできた」が増えた
⑤続かない時は「戻す場所」を決める
続かない日は必ずあります。
その時に大切なのは、全部をやめないことです。
戻す場所は、この3つのどれかで十分です。
- タイマーを5分
- 今日やることを3つ書く
- ワーク1問だけやる
ここに戻れると、ゼロが減って安定します。
不登校の中学生の勉強について、内申・出席扱い・進路まで全体像を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ADHDの中学生の勉強法まとめ
ADHDの中学生の勉強は、気合や根性で押すよりも、環境・時間の区切り・手順の見える化で進みやすさが変わります。
まずは机の上とスマホの距離を整え、タイマーで短く区切って「最初の一歩」を軽くするだけでも、宿題やテスト勉強の止まり方が変わってきます。
また、点数だけを追いかけると苦しくなりやすいので、机に座れた・1問進んだ・提出物を出せたといった行動の積み上げを大切にしてください。学校への相談も、困りごとと家で効いた工夫を短く伝えると、現実的な配慮につながりやすくなります。



家庭で抱え込まずに進めたい方は、オンライン家庭教師という選択肢もあります。
沢山あるオンライン家庭教師のなかでも「家庭教師の銀河」は、子どもの「自立」にこだわった学習法でおすすめです。
\ 1人1人に合う学習法がすごい /
この記事で参照した情報・相談先
- 厚生労働省「みんなのメンタルヘルス 総合サイト」
- 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
- 発達障害情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター)
- 文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」(令和4年)
※発達障害の診断・治療については、必ず医療機関(小児科・児童精神科等)にご相談ください。
当サイトでは医療的な診断や判断は行っていません。
