不登校だと内申はどうなる?「評定不能(斜線)」になったときの影響と、今からできる対策

不登校でも内申点は大丈夫?

「不登校で欠席が多いから、内申が付かない(評定不能)って言われた…」
「通知表や調査書が“斜線(評定不能)”になったら高校受験は詰むの?」

不登校が続くと、学校側が成績を付けるための材料(授業の学習状況・提出物・定期テスト等)が揃わず、評定が付けられない=評定不能になることがあります。
そして調査書(高校に出す内申)では、評定欄に斜線などで記載される運用を示している自治体もあります。

ただし、ここで大事なのは「評定不能=終わり」ではないということです。

学校と連携して材料を整えれば、不登校で欠席中の学びを成績評価に反映できる考え方が明確化されています。

目次

内申の「評定不能」って何?(よくある状態)

学校が評定(1〜5)を付けるには、観点別の学習状況、提出物、テスト、学習の到達度などの根拠が必要です。
ところが、不登校で

  • 定期テストを受けていない
  • 提出物がほぼ出せていない
  • 学習状況の把握(観点別評価)が難しい

という状態が続くと、「評価の根拠が足りない」→評定不能になりやすくなります。

不登校で内申が評定不能だと「高校受験」にどう影響する?

ここは地域・高校・受験方式で差がありますが、押さえるポイントは3つです。

1)公立高校の一般入試は「内申+当日点」の合算が多い

多くの自治体で、調査書(内申)と学力検査を合わせて合否を判定します。
内申の比重が小さくない地域もあります。
→ 評定不能が多いと「調査書点(内申点)」が伸びにくく、当日点の負担が増えることがあります。

2)推薦・特色選抜は「評定条件」があることが多い

推薦系は「評定合計が〇以上」など条件があるケースが多く、内申の評定が空欄だと出願できない場合があります(募集要項で必ず確認)。

3)私立・当日点重視の方式は“戦いやすい”ことがある

学校によっては学力試験重視で、内申の影響が相対的に小さいところもあります。

内申の評定不能(斜線)を減らすために、今からできる5つのこと

内申点の評定不能(斜線)を避けるためには、学校が「評価できる材料」を作っていくのがポイントです。

① まず学校に確認する(これだけで動きが変わる)

担任(→学年主任)に、次の3点を確認してください。

  • 現状、この学期(学年)の評価は 評定不能になりそうか
  • 評価のために学校が必要とする材料は何か(提出物・テスト・面談・別室など)
  • 欠席中の学び(ICT・課題提出など)を成績に反映する運用があるか

② 「欠席中の課題提出」で評価材料を作る

文科省は、欠席中に行った学習の成果を、一定要件のもとで成績評価に反映できる趣旨を整理しています。

※参考:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」別記2
「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出席扱い等について」


学校に提案するなら、

  • 教科書準拠ワーク(週◯ページ)
  • レポート課題(単元ごと)
  • 小テスト(学校で作成 or 家庭で実施→提出)
  • ノート提出(写真でも可)

のように、「提出→評価できる形」にするのが強いです。

③ 定期テストを「別室」「別日」「短時間」でも受けられないか相談

テストが評価根拠として強い学校は多いです。
「教室は無理でも別室なら可能」「午後なら可能」「1科目だけなら可能」など、細切れで相談すると通ることがあります

④ 校内支援(校内教育支援センター等)の利用で“登校扱い・評価”の道が開くことも

校内教育支援センター等で相談・指導を受けている場合、成績評価が可能なケースがある旨が示されています。
学校の中で“学習状況が把握できる”形を作れると、評定不能を減らしやすいです。

⑤ ICT学習(出席扱い)とセットで「学習の見える化」を作る

②でご紹介したように、出席扱いの相談は、学習計画・ログ・提出の“見える化”が鍵。
これはそのまま評価材料にもなります。

学校に送れる:評価の相談メッセージ(例文)

件名:欠席中の学習と成績評価(評定)についてのご相談

〇〇先生
お世話になっております。〇年〇組〇〇の母(父)です。

現在、本人は登校が難しい状態ですが、学習を止めないために自宅で学習(ICT利用・課題)を進めています。
つきまして、欠席中の学習成果を踏まえた成績評価(評定)について、学校として必要な提出物や確認方法をご教示いただけますでしょうか。

可能であれば、(1)課題提出、(2)小テスト、(3)別室/別日のテスト等、本人の負担が少ない形で評価材料を整えたいと考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

不登校の内申(評定不能)についてのよくある質問

Q. 「評定不能(斜線)」って調査書にどう書かれるの?

自治体の手引き・要項で運用が示されていることがあります。たとえば埼玉県の資料では、長期欠席で評定ができない場合に評定欄に斜線を引き、備考欄に記載する旨が書かれています(運用は地域で差があります)。

※各都道府県の内申制度・調査書の記載方法は、各教育委員会の公開資料をご確認ください。
例:埼玉県教育委員会「調査書の作成について」

Q. 評定が付かない学年があると、公立は無理?

「厳しい」ではなく「戦い方が変わる」が現実です。
内申比率が高い方式を避ける/当日点重視の学校を狙う/私立を含めた併願設計にする、など選択肢を組みます。

Q. 学校が「評価できない」と言ったらどうすれば?

「評価の根拠が足りない」ことが原因なので、根拠を作る提案が効きます。
文科省が“欠席中の学びを成績に反映できる”趣旨を整理しているので、課題提出や別の評価方法の相談に持っていきやすいです。

不登校の中学生の勉強について、内申・出席扱い・進路まで全体像を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

不登校の中学生の勉強どうする?親が今やるべきこと完全ガイド

不登校だと内申はどうなる?「評定不能(斜線)」まとめ

不登校が続くと、授業・提出物・定期テストなどの材料がそろわず、内申が「評定不能(斜線)」になることがあります。ですが、評定不能=終わりではありません。学校が評価できる形に整えれば、状況は動きます。

  • まず学校に 「評定不能になりそうか/必要な評価材料は何か」 を確認する
  • 課題提出・小テスト・ノート提出などで、学校が判断できる材料を作る
  • 定期テストは 別室・別日・短時間など、負担の少ない形で相談してみる
  • 校内支援やICT学習(出席扱い)と組み合わせて、学習の見える化を進める
  • 高校受験は、内申の比重が高い方式だけにこだわらず、当日点重視や併願設計も含めて現実的に組み立てる

大切なのは、「内申がどうなるか」と不安で止まるより、学校が評価できる材料を“今から”整えていくことです。まずは、学校に確認するところから一歩進めていきましょう。

この記事で参照した公的資料

※内申・調査書の運用は都道府県・学校により異なります。詳細は在籍校または各都道府県の教育委員会にご確認ください。

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この記事を書いた人

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さやか
勉強嫌い克服アドバイザー
息子の不登校・成績不振をきっかけに
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実際に比較・体験。保護者目線で
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